(戦災資料センター・ニュースNo.35より)
皆さん、こんにちは。新館長に就任しました吉田です。「吉田裕って誰?」という声が聞こえてきますので、自己紹介をいたします。専門は日本近現代史で、一般書としては『昭和天皇の終戦史』、『日本の軍隊』、『アジア・太平洋戦争』(以上、岩波新書)、『日本軍兵士』(中公新書)などを書いています。軍部の政治史的分析、戦争犯罪・戦争責任の問題、日本の戦後処理、日本人の戦争観など、様々な問題に取り組んできましたが、日本人の戦争体験の問題にこだわり続けてきたというところに研究者として多少の自負を持っています。戦争体験世代が全人口の1割を切った現在、日本の針路を考える上でも、戦争体験をどのように継承するのか、という問題が大きな課題として浮上してきています。前館長の早乙女勝元さんのような知名度も人望もありませんが、東京大空襲の問題を中心にしながら、この課題に正面から向き合ってみたいと考えています。東京大空襲の体験者の皆さん、センターを支えてこられた皆さん、歴史教育や歴史研究に携わる皆さん、どうぞ力を貸してください。最後になりますが、早乙女勝元さん、長い間本当にご苦労様でした。そして今後も名誉館長として私たちを支えてください。
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