04年2月1日(戦災資料センター・ニュース No.4より)
当センターも、開館から三年目を迎えようとしています。この問残念ながら、私たちの願いとは逆行する事態が進行中です。戦争と暴力の暗雲がたちこめ、目本もまた迷彩色の曲がり角で、憲法九条の危機を恐れるのは、私一人ではないでしょう。
センターを訪れる人たちの思いも、少し変わってきました。感想のノートを熟読していますが、共通点は東京大空襲の実態についての大衝撃です。かつての戦争が、一般民衆に強いた犠牲の深刻さを、等しく心に刻んでいます。そして、その過去を現在、未来に重ね合わせる視点が、最近のきわだった特徴でしょうか。
これは、とても大事なことだと思います。オブラートに包まれた戦争の本質は、戦争をやる側ではなく、やられる側の小さい者や弱い者の立場で、事実をしっかり見抜きたいもの。後世代に平和のバトンを手渡すためにも、もうひとまわり、参観者が増えてくれることを期待しています。
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