昨年12月、空襲で負傷した住民などに見舞金3万円を支給する条例が世田谷区で成立しました。名古屋市・浜松市・岐阜市・岡崎市などの先例がありますが、首都圏の自治体では初めての施策です。被害を受けた地域や国籍は問わないこと、精神障害をも対象としていること、などが重要な特徴です。また、当初の新聞報道では、対象となる方は「約90人を見込む」などとされていました。私はこの条例が定める支給認定審査会の会長に選任され、申請を受け付けた方のうち6名の申請を認定し、6月に見舞金を支給することが決まりました。
会長としていささかショックだったのは、まだ2次・3次の申請があるとはいえ、認定された方の数が非常に少なかったことです。申請資格のある空襲体験者の数が大幅に減少していることが最大の原因でしょう。また、空襲体験者の多くは、幼児期の体験であるため、いつ、どこで被災したのかという記憶が曖昧な場合も少なくないと考えられます。支給申請書には「負傷又は罹患した」住所・場所・年月日・時刻などの記載欄がありますので、申請をためらわれた方もかなりいたのではないでしょうか。あらためて「戦後81年」という月日の長さを感じます。ご存じのように、全国空襲被害者連絡協議会は、空襲犠牲者救済法の制定を求めていますが、まさに「時間との闘い」になっています。この機会に、全国空襲連の活動の支援を改めて訴えたいと思います。
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