「写真展ウクライナ 戦争がもたらす悲しみ―報道写真家・丸山博―」
◆趣 旨
2022年2月24日のロシアによるウクライナ侵攻から1,000日が過ぎましたが、残念ながら終わりが見えない状況です。
日本国内において、連日この戦争に関する報道がありますが、戦局や国際情勢が中心であり、戦時下で暮らす人びとの「日常」が見えにくいのが現状です。その中でも人びとの暮らしが伺える―虫瞰的視座による報道が、ジャーナリストの現地取材の努力によって続けられています。
当センターでは常設展において、日中戦争、アジア・太平洋戦争期の空襲を中心に戦争の惨禍を伝えています。客観的な情報・鳥瞰的な視座―できごとの日時や場所、死者数等―も重要ですが、当センターでは個人の体験や当時の人びとの暮らしを重視しています。それは遠い過去を身近なものに引きつけ、戦争の惨状を想像してもらいたいからです。チェスゲームのように戦争を考えてほしくないからです。
同時代の戦争については日本でも関心が高いと思います。報道写真家の丸山博さんは、2023年12月〜2024年3月の間、ウクライナのリビウ、キーウ、ハルキウなどで取材しました。
この企画展は丸山さんが実際に目にした情景を写真で皆さんに伝えるものです。丸山さんの写真は、遠い場所のできごとを私たちに引きつけるための手助けをしてくれるでしょう。そこから現在の戦争について考えていただければ幸いです。あわせて、この企画展は当センター1階にある「空襲の歴史年表」の続きの歴史です。この先の年表についても想像してみてください。
◆会 期 2024年12月3日(火)~2025年3月30日(日)
◆展示品 丸山博さんが撮影した写真21点
◆会 場 当センター2階廊下
◆料 金 通常の入館料のみでご見学いただけます
◆その他 2月中旬に丸山さんご本人をお招きしてトークショーを開催する予定です(詳細は追ってご案内)