母子像東京大空襲・戦災資料センター

【06】3月8日に「東京大空襲を語り継ぐつどい」を開催しました

多彩なプログラムを紹介します

今年は新しい会場、江東区文化センターでの開催でしたが、満員の540名の方にお越しいただきました。

マスコミ各社の取材もあり大きく取り上げられました。

オープニング:合唱団「この灯」による合唱。オープニング:合唱団「この灯」による合唱。
春のうたメドレー、「生命を生きる」、「輝く未来へ」を合唱しました。


体験を語る:田近治代さん「教え子を全員失った3月10日」体験を語る:田近治代さん「教え子を全員失った3月10日」。
もんぺ姿で登場した88歳の田近さん。犠牲者への黙祷をささげてから、お話に入りました。



「センターのこの一年」:主任研究員山本唯人「センターのこの一年」:主任研究員山本唯人
体験していない世代へどう伝えていくか、体験者、展示ガイド、映像制作など、今後に向けた準備の年にもなりました。


新作の証言映像作品『ヒロシのいた橋』 新作の証言映像作品『ヒロシのいた橋』新作の証言映像作品『ヒロシのいた橋』を上映しました。証言者は向島区吾嬬町西で東京大空襲を体験した星野弘さん。説明は映像制作を担当した記録同人の早乙女愛さんです。
22時間に及んだ撮影記録を少年時代のヒロシに焦点をあて、20分の作品にしました。
東京空襲犠牲者の氏名を記録する活動の原点となった体験を星野さんが語りました。
作品はセンター館内で近く公開の予定です。



センターで学ぶ子どもたちの発表もありました。

・日大豊山女子高校放送部:作成したテレビドキュメント『まちのひ』を上映
東京大空襲体験者のお話、中川の灯籠流しなどを取材し、教科書に載っていない真実を自分たちが知って伝えていくことが大事と発表しました。
会場の参加者にインタビューをして参加者との交流もしました。

・江東区立第五大島小学校:6年生3人が作文を発表。 「命の尊さを考えた。戦争は未来にあってはならないもの。戦争の言葉の意味をしっかり知ることが大事。当たり前に生活できるのは平和だから。平和に生きられることに感謝したい。」と、生徒さんの言葉がありました。


お話と詩の朗読:俳優座代表 岩崎加根子さんお話と詩の朗読:俳優座代表 岩崎加根子さん。
「平和を求めて・・・朗読で綴る 東京大空襲により心をこわされた子たち」。
浅見洋子詩集『独りぽっちの人生』(コールサック社)より。
空襲に遭い、集団疎開もした岩崎さん。自分の思いを作品を読むことで伝えています。
詩集の中から戦災孤児たちのつらく苦しい戦後の体験と、孤児になられた方々が東日本大震災の孤児への支援を訴えていることを、朗読を通して伝えました。
「保育園の園長からの伝言」では憲法をまもろう、命を育もう、戦争につながる動きには、今こそ、声をあげて行動をしていこうという思いを伝えました。


お話と詩の朗読:俳優座代表 岩崎加根子さんあいさつ「次世代の平和のために」:館長 早乙女勝元
戦災資料センターへの協力に感謝するとともにこれからも恒久的な維持に向けた支援のお願いを呼びかけました。
戦争になったら民間人は、女性や子どもたちはどうなるのか、追体験して知ることが戦争への道のブレーキになると思います。
事実を伝えることが、センターの大きな使命です。今後も体験を語り継いでいきます。


たくさんの方のご来場ありがとうございました。
来年もお待ちしています。