母子像東京大空襲・戦災資料センター

【09】3月8日に「東京大空襲を語り継ぐつどい」を
ティアラこうとうで開催しました

当日の模様を写真で簡単に報告します

3月8日(土)、住吉駅前、猿江恩賜公園内のティアラこうとうで「東京大空襲を語り継ぐつどい―戦災資料センター12周年―」を開催しました。

様々なイベントが行なわれた日でしたが、会場を埋めつくす400人の方に参加いただくことができました。

維持会員のお申込みや募金も数多くお申込みいただき、ありがとうございました。

受付の様子開場時刻の前から多くのみなさんが開場にかけつけて下さいました。

司会のお二人前回に引き続いて、丹治温子さんと細井美穂さんが司会をおこないました。


寝床家道楽さん最初のプログラムは、寝床家道楽さんによる落語でした。演目は戦時中に演じることを禁止された「禁演落語」から「後生うなぎ」でした。寝床家さんご自身の集団学童疎開や戦争孤児となった体験もお話いただきました。

中村俊子さん(1)今回の「東京大空襲の体験」は、中村俊子さんに「父よ、弟よ生きていて」と題してお話をしていただきました。
ご自身で作られた防火用水桶の模型や紙芝居などを使って当時の体験を説明してくださいました。


中村俊子さん(2)大空襲の前夜から空襲被害の様子、またお父さん、弟さんを探し、猿江公園で遺体を見つけた時の様子などを自作の紙芝居を使って説明していただきました。

山本唯人センター主任研究員続いて、センターの山本唯人主任研究員が「戦災資料センターのこの1年」と題し、スクリーンを使って1年間の活動を説明しました。

「隅田公園で起きたこと」上映中の様子センターが進めている「証言映像」制作の今年の発表は、清岡美知子さん出演による「隅田公園で起きたこと」を上映しました。映像上映後には会場に駆けつけられた清岡さんが紹介され、大きな拍手が寄せられました。


ビデオレター上映中の様子「センターで学んで」のコーナーでは、はじめに愛知県豊田市立下山中学校3年生のみなさんからのビデオレターを上映しました。センターで学んだことを劇で演じる内容に会場のみなさんは見入っていました。

「戦災資料センターで学んだこと」発表中の様子次に、杉並区立高南中学校1年生の3人のみなさんが、「戦災資料センターで学んだこと」と題し、スクリーンに上映した画像に合わせながら、壇上で発表をしました。センターで学んだことを次の世代までも受け継いでいくという姿勢に、集まったみなさんは大きく胸を打たれました。

早乙女勝元センター館長早乙女勝元館長のお話「平和は 歩いてきてくれない」。今年はマスメディアでの東京大空襲に関する取材が多かったことを紹介しながら、「戦後の平和と民主主義に重大な危機が訪れている。戦争になったら民間人がどうなるかを伝えることがブレーキになる」と強調し、戦災資料センターの役割を訴えました。

三上満さん教育評論家の三上満さんが、「私の原点と日本国憲法」と題して講演されました。東京大空襲で焼け出された体験を語り、「日本国憲法は戦争をしないだけでなく、一切の戦争を駆逐する決意を示したもの。憲法を『日本の行く末を照らす灯台』として歩み続けていきたい」とよびかけました。

工藤芳弘さん最後に、東京都教職員組合執行委員長の工藤芳弘さんが「来年は70年目の3月10日です。今日のつどいをしっかりとつなげていきましょう」と決意を込めたから閉会挨拶で締めくくりました。

東京大空襲を語り継ぐつどい
=東京大空襲・戦災資料センター 開館12周年=

日時: 2014年3月8日(土)
会場: ティアラこうとう

1.落語
   寝床家 道楽さん

2.東京大空襲を語り継ぐ
 ・体験を語る:「父よ、弟よ生きていて」中村 俊子さん
 ・センターのこの1年
 ・センターで学ぶ子どもたち
 ・証言映像作品の発表:(出演:清岡美知子さん)
   企画・制作:証言映像プロジェクト・あいファクトリー

3.お話:「平和は 歩いてきてくれない」
    早乙女 勝元(東京大空襲・戦災資料センター館長)

4.講演:「私の原点と日本国憲法」
    三上 満さん

5.閉会挨拶
    工藤 芳弘(東京都教職員組合執行委員長)