母子像東京大空襲・戦災資料センター

【17】7月31日(水)〜9月8日(日)の期間、
2013年の第2回特別展を開催します

東方社カメラマンがとらえた市民の暮らし
──戦時下の日本・中国・東南アジア

2013親子企画案内チラシ この展覧会は、前回の2012年の特別展で空襲写真を展示したのに引き続いて、東京大空襲・戦災資料センターに寄贈された東方社撮影の写真のうち、市民の暮らしを撮った写真を紹介するものです。日本国内のものには、防空訓練や疎開など防空関係の写真、工場などの職場で働く労働者や動員された学徒や女性たち、労働者の余暇、子どもや青年たちの教育・訓練や奉仕活動、日本で学ぶ占領地からの留学生たち、芸能やスポーツ、戦時色が浸透していく街の暮らしなどがあります。日本支配下の占領地では、生業や宗教を含む住民の生活、学校での教育、日本の宣撫工作などとともに、抗日のスローガン・漫画も見られます。

特別展チラシ裏 東方社は陸軍の下で対外宣伝雑誌『FRONT』などを編集・発行していました。その中で、日本が優れていることを強調し、アジアを支配することを正当化しようとしていました。市民を戦争に動員するために写真を利用していたのです。今回展示する写真も、多くはそのような宣伝のために撮影されたものですが、中には、陸軍の思惑と異なる現実を伝えるものもあります。それらも含めて、展示した写真を批判的に読み解くことを通して、戦時下の日本とその占領地に暮らした市民たちの暮らしがどのようなものであったかを考えていただければ幸いです。

※上の画像をクリックすると、PDFファイルがダウンロードされます。どちらをクリックしても、同じ表裏2ページ入りのファイルがダウンロードされます。

東方社カメラマンがとらえた市民の暮らし
──戦時下の日本・中国・東南アジア

展示期間 2013年7月31日(水)〜9月8日(日)

開館日  水曜日〜日曜日
開館時間 12時〜午後4時まで
会場   2階会議室
協力費 一般300円 中・高校生200円 小学生以下無料

この展覧会は「戦争末期の国策報道写真資料の歴史学的研究─国防写真隊と東方社を中心に」のテーマで、科学研究費助成事業「学術研究助成基金助成金(基盤研究(C))」(2011年度〜2013年度、課題番号23520853)を受けた共同研究の成果の一部です。

記念講演会

下記の通り、展示内容に関する記念講演会を開催します。

展示担当者が東方社の日本・中国・東南アジアの写真に関し、それぞれ解説を行います。

日時 2013年8月3日(土)午後1〜4時(開場12時)
会場 東京大空襲・戦災資料センター2階会議室
講師
 井上祐子 東京大空襲・戦災資料センター主任研究員・
      京都外国語大学非常勤講師
 山辺昌彦 東京大空襲・戦災資料センター主任研究員
 小山亮  明治大学大学院博士後期課程
定員 当日先着50名様

展示写真から

マニラ 表参道

フィリピン・マニラの露天(1943年)    

日本・東京表参道での児童の駆け足(1942年)

タイピスト 武漢復興祭

日本・オフィスで働くタイピスト(1943年)

中国・武漢の復興祭(1945年)      

対面式 演説する少年

青山学院緑岡初等学校疎開児童の対面式(1944年8月)

中国桂林で演説をする少年と聴衆(1944年11月)