早乙女館長の著作紹介
早乙女館長の数多い著作のうち、比較的新しくて入手しやすく、この戦災資料センターに来館するみなさんにぜひ読んでいただきたいものをご紹介します。
東京空襲下の生活日録
ISBN:978-4-8083-0978-7
書名:東京空襲下の生活日録 「銃後」が戦場化した10カ月
編者:早乙女勝元
判型:A5判 並製 220ページ
出版社:東京新聞出版局
発行日:2013年10月15日
定価:本体1500円+税
昭和16年12月8日に始まった太平洋戦争。戦っていたのは戦地に赴いた兵士だけではなかった。残された者たちも戦況悪化の中、生きるために戦っていたのだ。
乏しくなる食料、厳しくなる統制――そして19年11月からはいよいよアメリカ軍による空襲が始まる。
本書では空襲が開始されてから終戦までの「銃後」の10カ月を1カ月ごとに分け、早乙女氏の文章と、東京大空襲・戦災資料センター所蔵のものを中心とした貴重な写真や資料、国民の生活にかかわることがらを日付順にまとめた表で構成した。
罪のない者が苦しむ戦争というものの愚かしさを再認識するために、事実を記した本書が、次代に託す平和へのメッセージだ。
[目次より]
プロローグ―戦場への道のり
日本本土空襲の概要
昭和19(1944)年 11月の動き/B29がやってきた/12月の動き/粉ミルク一缶に親の涙
昭和20(1945)年 1月の動き/『暗黒日記』と決戦兵器/2月の動き/和平ならずに雪天空襲/3月の動き/東京が火の海になった/4月の動き/らっきょうと金魚/5月の動き/炎されやまない人たち/6月の動き/銃後も一人残らず武装せよ/7月の動き/コメの配給一割減となる/8月の動き/一五日の正午までに
東京都焼失地図
東京空襲被害一覧
全国空襲地図
参考文献
あとがき
私の東京平和散歩
ISBN:978-4-406-05688-5
書名:私の東京平和散歩
編者:早乙女勝元
判型:173ページ
出版社:新日本出版社
発行日:2013年5月30日
定価:本体1500円+税
東京下町に生まれ育った著者が案内する、東京の街角。東京大空襲はじめ、忘れてはいけないものがあることを語りかけてくれる本です。
[目次より]
私の足あとを訪ねて
平和を願って歩く
東京大空襲を忘れない
私の下町便り
あとがき
ゆびきり
ISBN:978-4-406-05675-5
書名:ゆびきり
著者:早乙女勝元
画:いわさきちひろ
判型:286ページ
出版社:
発行日:2013年2月15日
定価:本体1900円+税
この物語の主人公・昌次は、あちこちで、いろんな約束をするが、心からの“ゆびきり”を交わすのは、たったの一回きり。だから、“ゆびきり”という言葉は、この物語のなかで、ただの一度しか使われていない。ちひろさんの美しい挿絵が、下町のちいさな路地うらに、導いてくれる少年たちの楽しくもあり、せつない物語。
[目次より]
路地うらから
海ほおずき
サイカホール
ひとだま
土曜日の午後
雪うさぎ
鬼
おばけ屋敷
ブラジルにて
C5927
がんばれ、昌次!
くろい犬
火の夜
『ゆびきり』とちひろさんと
平和のための名言集
ISBN:978-4479392316
書名:平和のための名言集
編者:早乙女勝元
判型:四六判 384ページ
出版社:大和書房
発行日:2012年8月10日
定価:本体1800円+税
反戦、平和、人権、環境、反原発……。一日一言、1年分になる古今の名言366篇を日付順に並べた名言集。作家から学者や政治家、俳優、芸術家、ジャーナリスト、そして市井の人まで、味わい深い名言をかみしめることによって人類の未来と明日の日本を考えるきっかけとなる書。
初心そして……
ISBN:9784876482504 (4876482500)
著者:早乙女勝元
出版社:草の根出版会
判型:B6判・229ページ
発行日:2008年2月10日
本体価格:1800円+税
東京空襲を記録する会の推進者、あるいは空襲体験の語り部などで知られる作家の随筆、講演記録を収録。体験から導かれた平和の求道者として内外の現場と主要人物を取材しその真実をわかりやすい文章でまとめられた。
[目次より]
1 このごろ思うこと(その日その時/あの日あの時/海外の旅から/出会いと別れと)
2 平和をあしたに(わが家の子育て健康法/ほかには誰も残っていない/電話を守って散った娘たち/東京大空襲を語りつぐ)
3 講演 中学生のみなさんへ(学びつつ生きる−上原良司をめぐって)
図説 東京大空襲(ふくろうの本)
ISBN:4309760333
著者:早乙女勝元
出版社:河出書房新社
判型:22×17cm・158ページ
発行日:2003年8月30日
本体価格:1800円(税込み:1890円)
小松崎茂ほか原体験者の絵画と未公開写真で再現する東京大空襲の実相。日米・国立公文書館の秘蔵写真400余点、一挙公開。戦争と平和の問題を考える−−小・中・高校のサブ・テキストにも最適。
[目次より]
最初の東京空襲
隣組と回覧板
横丁の防空演習
防空壕・ラジオ・灯火管制
ぜいたくは敵だ!
疎開と勤労動員始まる
B29帝都上空に出現
和平と世界の動き
炎の夜の三月一〇日
東京大空襲を生き抜いて?豊村美恵子さんの話/鎌田十六さんの話
三月一〇日の公式発表の裏に
その後の東京空襲と全被害
アメリカの爆撃命令書
無差別爆撃の町ゲルニカ、重慶…
そして、今…
東京を爆撃せよ−−米軍作戦任務報告書は語る
ISBN:9784385363219
著者:奥住喜重・早乙女勝元
出版社:三省堂
判型:A5判・272ページ
発行日:2007年7月20日
本体価格:2000円(税込み:2100円)
07年に提訴された東京空襲裁判の一級資料。死者10万人余りを出した東京空襲も標的は焼夷弾(クラスター爆弾)で「町を焼く」一般市民が標的だった。今も続く米軍の戦略爆撃の思想を読み尽くす。90年刊行の同名の三省堂選書の増補新版。
[目次より]
1945年の東京空襲の写真
炎上する東京のスケッチ
首都東京はどのように焼かれたか?
リト・モザイク座標法が示す新たな事実とは
集団提訴と継承のセンターと
1 序章 寅彦と悠々
2 二月二五日 「雪天の大空襲」作戦任務三八番
3 三月一〇日 烈風下の奇襲作戦任務四〇番
4 四月一三日 一四日春夜東京北部大空襲作戦任務六七番
5 四月一五日 南端蒲田地区の空襲作戦任務六九番
6 五月二四日未明 東京南部大空襲作戦任務一八一番
7 五月二五−二六日 東京中心部西部作戦任務一八三番
参考文献一覧
報告書を欠く初期作戦任務一覧
作戦任務報告書
東京大空襲の標的はどこか
写真版 東京大空襲の記録(新潮文庫)
ISBN:4101475040
編著者:早乙女勝元
出版社:新潮社
判型:文庫判・213ページ
発行日:1987年7月25日
本体価格:476円+税
昭和20年3月10日。一夜のうちに東京の下町一帯を焼け野原に変え、10万人にのぼる死者で街や河を埋めつくした東京大空襲。自身被災者でもある編者は「東京空襲を記録する会」の仲間と共に、戦後長らく埋もれていた資料を発堀し、空襲当時の模様を正確に再現した。元警視庁カメラマン石川光陽氏らの貴重な写真を得て、一般庶民にとって戦争とは何であったのかを訴える文庫版写真集。
[目次より]
被災者は今も地中に眠る
はじめての東京空襲
東京大空襲の夜
大空襲の惨禍
空襲被害の全貌
小説東京大空襲(全3巻)
わが街角(上)
わが街角(下)
炎のあとに、君よ/戦争と青春
ISBN:4876482209
ISBN:4876482217
ISBN:4876482225
著者:早乙女勝元
出版社: 草の根出版会
判型:四六判上製・カバー装・平均668ページ
発行日:2005年8月30日
セット価格:本体 1万2900円+税
各巻価格:本体 4300円+税
10万人もの命を一夜にして奪った1945年3月10日の“炎の夜”に迫った小説・3部作。
過去は未来のためにある。
知ること・学ぶことが、ジワジワヒタヒタと
迫り来る時流の変化への、楔の一つにはなろう。
そういう意味で、戦後の平和が重大な岐路に
さしかかった時点での本書刊行に、
わが心をこめたいと思う。(早乙女勝元)