母子像東京大空襲・戦災資料センター

【17】一人音楽劇『猫は生きている』を上演しました

10月29日、会場は満員になりました

 10月29日(土曜日)、猫座による一人音楽劇『猫は生きている』を上演しました。

今年で4回目の公演です。67人の方が足を運んでくださり、会場は満員になりました。

 『猫は生きている』は、早乙女勝元作・田島征三絵による絵本『猫は生きている』(理論社、1973年)が原作です。東京大空襲のなかを、下町に暮らすまさおの一家と、猫の一家が逃げまどう物語です。脚本・演出家の大久保昌一良さんが、2006年に脚本を書き、一人音楽劇にしあげました。シンプルな楽器の演奏に、女優の福井淑恵さんが9役を演じ分けます。

 今年は、2月に座長の大久保さんが急死してしまうという悲しいことがあり、一時はこのお芝居の存続もあやぶまれました。しかし、大久保さんの平和への思いを伝えていきたいというスタッフの熱意で、猫座の存続が決まり、今日の公演にこぎつけることができました。

 奥様の大久保雅子さんは、さいごのあいさつで、「みなさまのご協力で、今日の公演ができたことに感謝します。戦争を起こしてはいけないというこの小さな願いを伝えるために、これからも、猫座を呼んでくださればどこへでもいって公演します。よろしくお願いします」と、ときおり声をつまらせながら話しました。今年は演奏にギターが加わるなど、演出も少しずつ進化しています。

 来館者のなかには、空襲体験者、親子連れの方、また、ふだん、朗読をしているグループの方などもきていました。

 猫座の連絡先は以下のホームページに載っています。詳しくはそちらをご覧下さい。
http://www.neko-za.net

大久保雅子さん挨拶

中央が女優の福井淑恵さん向かって左・アコーディオンの中前智彦さん、その隣・ギターの関根ゆたかさん

大久保雅子さん挨拶

あいさつする大久保雅子さん