母子像東京大空襲・戦災資料センター

【13】「ある主婦の語り―空襲を生きて」の上映会とシアタートークを開催しました

当日の模様を報告します

「ある主婦の語り―空襲を生きて」 4月15日、証言映像作品「ある主婦の語り―空襲を生きて」の上映会とシアタートークを開催しました。
 本作品は、本所区(現墨田区)亀沢町のメリヤス工場の家に生まれ、東京大空襲を体験した橋本代志子さんの証言を収録し、2013年に公開されました。
 20分の映像を見たあと、参加者が「気になることば」をメモし、研究員による解説のあと、メモしたことばや感想を出しあって、フロアのみなさんと交流しました。
 「メリヤス屋」や「あととり娘」という言葉、大空襲による熱風のすさまじさを示す「声がちぎれる」という表現、長い沈黙の意味、空襲で家族をうしなった下町庶民が朝鮮戦争で再び軍需品の仕事を請け負っていくことの矛盾など、橋本さんの生涯を通して、さまざまな歴史のエピソードが語られ、考えを深めあいました。
 次回は5月15日(木)18:30から、空襲当夜の浅草・言問橋周辺の状況を語った作品「隅田公園で起きたこと」(証言 清岡美知子さん)を上映し、解説のあと語りあいます。どうぞご参加ください。

 参加者は8人。講師はセンター主任研究員の山本唯人が担当しました。
 本上映&シアタートークは市民で東京大空襲を語り合う会との共催によりその第4回の勉強会として開催しました。

作品を上映したあとの解説作品を上映したあとの解説

橋本代志子さんの家に伝わるメリヤス編みの部品橋本代志子さんの家に伝わるメリヤス編みの部品

昭和初期 お母さんと都心を歩く橋本さん。残された家族アルバムから戦前・戦後のまちの風景を紹介しました。昭和初期 お母さんと都心を歩く橋本さん。残された家族アルバムから戦前・戦後のまちの風景を紹介しました。

橋本さんが江東区の体験者に呼びかけて創刊した手作りの冊子(1972年刊)。江東区役所の母子像建設のきっかけになりました。当日はセンター所蔵資料から実物を紹介しました。橋本さんが江東区の体験者に呼びかけて創刊した手作りの冊子(1972年刊)。江東区役所の母子像建設のきっかけになりました。当日はセンター所蔵資料から実物を紹介しました。