母子像東京大空襲・戦災資料センター

【05】『ハロランの東京大空襲』が刊行されました

早乙女館長の新刊。新日本出版社より

つどいチラシ早乙女勝元館長による『ハロランの東京大空襲─B29捕虜の消せない記憶』が、2月6日に新日本出版社から出版されました。レイモンド・ハップ・ハロラン氏は、B29爆撃機で日本への爆撃に参加し、撃墜されて捕虜になったのち、東京大空襲に遭遇した元米兵です。動物園で見世物にされたという過酷な体験もお持ちなのに、戦後は「戦争には勝者も敗者もない」と、加害者と被害者の和解を訴えて何度か来日され、戦災資料センターへの寄付も続けてくれました。2002年3月に行なわれたセンターの開所式にも参加され、印象的な祝辞を述べています。ハロラン氏の半生を戦災資料センターの歩みとともに振り返りながら、戦争の根深さと平和への希望を訴えます。


ハロランの東京大空襲─B29捕虜の消せない記憶

著者:早乙女勝元
発行所:新日本出版社
発行日:2012年2月6日
定価:1,470円(本体1,400円)
ISBN978-4-406-05558-1 C0095

●目次より

第1章…アメリカからの客人
第2章…ハロラン氏を東京案内
第3章…お宅に押しかけて聞く
第4章…戦災資料センター建設の夢
第5章…開館式に、グッド、グッド!
第6章…増築に小切手が届く
第7章…わだかまりと想像力と

●著者略歴 (奥付ページより)

早乙女 勝元
1932年、東京生まれ。12歳で東京大空襲を経験。働きながら文学を志し、18歳の自分史『下町の故郷』が20歳で刊行される。『ハモニカ工場』発表後はフリーで、ルポルタージュ『東京大空襲』(岩波新書)が話題になる(日本ジャーナリスト会議奨励賞)。70年、「東京空襲を記録する会」を呼びかけ、同会による『東京大空襲・戦災誌』が菊池寛賞を受賞した。99年に映画「軍隊をすてた国」を製作。2002年、江東区北砂に民立の「東京大空襲・戦災資料センター」オープンに尽力、館長に就任。