戦災資料センターニュースNo.33 より転載

―若い世代―
◆私は今、大学で社会学を勉強し、東京大空襲から70年以上が経った今日、この施設がどのような役割を果たし、どのように活用されているかについて勉強しています。今日は、実際に見学に来て、数々の資料や映像と共に、当時の出来事、そして、この施設の大切さを肌で感じることができました。戦争を知る人がどんどん少なくなってきている現代において、当時の出来事を後世に伝えていくことは必要だと思います。見学にこれてよかったです。(1月14日 埼玉県 大学1年)

◆大学で戦後史を学んでいて、資料を拝見したいと思い、本館を訪れました。まず私たちは戦争を知らなすぎると実感しました。教科書で出来事については教えられますが、それがどれ程人々に被害を与えたのか、どれ程残酷なものなのかは教えられません。実際に足を運んで自分の目で資料を見たことで、少しは理解できたように思えます。ぜひたくさんの人に知っていただき、自分の目で資料を見て、戦争を“知って”いただければと思います。(1月21日 葛飾区)

◆私は亀戸に住んでいますが、茨城県に住んでいる祖父母が戦争経験者で、空襲があった時のことを鮮明に話してくれました。高校で卒論を書くことになり、これから先も語り継いでいかなければいけない戦争の恐ろしさを知るために空襲を研究しようと思いました。実際に被害の状況や展示物を見ていると、戦争の恐ろしさや悲しみを心に深く感じました。これから発表をするので、資料館で見聞きしたことを生かして友人や先生方に伝えていきたいと思います。(1月24日 江東区 高校3年)

◆塾で太平洋戦争や日中戦争など、たくさん戦争を学びました。少しだけしか教科書にのっていなかった東京大空襲が、これほどの大きな戦争、また、被害者がこれほどたくさんでたことは、塾の先生も教えてくれませんでした。(4月29日 小学6年)

◆大学で社会の教材を見つける必要があり、10年ぶりに来ました。当時とは見方がまったく変わり、改めて衝撃を受けました。教師になる予定ですが、自分の生徒にここで学んだ内容を教えられるように、良い教材を作りたいと思います。(5月26日 江東区 大学生)

―大人―
◇悲惨な歴史を語り継ぐことは、今に生きる人間として重要なことと思っています。非戦闘員への攻撃は今も昔も違法である点もきちんと語りつないでほしいと思います。(1月18日 神奈川県藤沢市 74歳)

◇小学生の子供を連れてきました。これまで、こういう資料館が東京にある事を知りませんでした。パネル写真などを見て、戦争中、戦後を生きた方々のようすが伺え、今の生活からは想像もつかない必死な日々だったのだと思いました。今の平和な日本があることを戦争体験の方に感謝し、二度と同じ事が起きないよう願いたいです。(1月20日 杉並区 44歳)

◇祖父母が東京大空襲で、豊島区目白で焼け出され、“命だけが残った”と言っていました。聞いているだけでも“おそろしい”ことでしたが、こちらの展示をみて、その時祖母がどれだけ“おそろしい”思いをしていたのか、さらに心にひびきました。3月というと東日本大震災を忘れない!と各地でイベントが開かれますが、もう一つの忘れてはならない日、東京大空襲3月10日を微力ながら発信していきたいと思います。(3月9日 福島県南相馬市)

◇1945年4月13日の空襲を体験した者として今更のように思いを新たにしました。今の若い世代に是非この事実を知ってほしいと切望します。(3月30日)

◇初めて来館しました。1階特別展の展示は2階とあわせると、なくなった方たちや傷害をうけた方たちの様子がまざまざと心にうかんでまいります。齢70代後半ですが、空爆死やその他の命の落とし方、現在はシリア・その他の地でのそれら。人々の意志でふせがなければとつくづく思いました。(4月4日)

◇戦争があった「事実」を体験していない世代が受け継ぐことが出来るのは、当時の資料に他なりません。人間の死を直視し、生を実感するものだと思います。また、二度とあってはならない恐怖を追憶できるのも資料があってこそだと思います。この資料館の存続を願います。(4月7日)

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